第13話 ボロ屋敷 2

 屋敷の回りに結界と認識阻害の魔法を掛ける。

 早速俺はレツとレオを鞄から外に出した。

 するとカイトが二匹と遊び出したので、放って置くことにするのだが……。

 注意だけはしておかないとな!


「カイト!」

「何?兄ちゃん!」

「そこから、こっちの屋敷には近づくなよ?」

「わかった!」

「後は屋敷を囲む柵にも、未だ近付くなよ?」

「わかった!この辺で遊んでるよ」

「宜しくな?怪我しないようにな?」

「うん!」


 さてさて、これでカイトが近づく事はないかな?

 始めるか……先ずは屋敷の建て直しだけど……どうすんの?

 俺って建築関係皆無だぞ?


 とりま、建築関係の本を参考にするか?

 で、創造魔法で全て魔法任せだな!

 ハハハ!

 てか、先にこの雑草をなくすのと必要のない木を伐採かな?

 それから目の前にあるボロ屋敷の撤収か……。

 よし!屋敷を一度全て更地にするか?

 ん……土台って……あるわけがないか、ここは異界。

 ん……悩む……家、家……屋敷って……?

 あ!住んでた屋敷……あれは参考にしたくない。


 むむむむぅ………悩む!

 色々迷走して考えて、出した本に目をやりパラパラとページを捲ると……。あ!これなんかどうだ!

 こっちはの家には、二階にバルコニーがあるのか……。

 それにサロンもあるのか…。

 なんだか貴族っぽいかな……?

 あ!デカさが違うから平気かな?

 大抵の屋敷は三階建てくらいか?よく分からんが……俺の思い込みかな?

 建築雑誌を出してペラペラとページをめくりパラパラと写真を見る……。

 むぅ……これは近代的過ぎ……。

 こっちは……趣味じゃねぇな……。

 これは貴族が住みそうな……でも…。

 これは綺麗だし言い感じだけど、ここに建てるなら派手だよな。

 この土地には、町長と言う人物がいるからその人物が住む屋敷よりは、地味にしないと目立つ。

 外観は、地味にしておかないとなぁ~。

 ん~ん~、これは違うか…。

 なら、これはどうかな?

 と、次に目についたページは三角屋根のレンガ風の少し地味目の二階建ての家だ。

 こっちなら、そんなに目立つことはないかな?

 ん~カイトに見せて決めるかな?

 でもこっちは……地味じゃねぇか?

 あっ、地味な方が良いのか…。

 むぅ……悩むなぁ………どっちがいいか?

 こっちは……普通かな?

 よし!やっぱりここはカイトに決めて貰おう!


「おい!カイト!ちょっとこっちに来てくれ」

「なに?兄ちゃん?」

「お、きたな?カイト。実はな、ここに建てる家をどうするか悩んでてな?」

「……それでなに?」

「ほ、ほらここに二枚の絵があるだろ?」

「うん……」

「カイトお前どっちにの家に住みたい?と、お思う?」


 カイトに本に載る二枚の写真を見せる。


「え、これ、僕が決めるの?」

「そうそう、どっちがいい?」

「ん~。決められないけど……。右の方は、部屋が多そうで迷いそうだ」

「左は?」

「ん~可愛いね?」

「なら、左の家みたいにしていいか?」

「うん!いいよ?」


 ありがとうカイト。

 よし、これに近い家を造って見るよ!兄ちゃん頑張るぞ!

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