第18話 イベントクリア

そして、目的の町の前に着くとカイトと二人で町に入るのだが……。


 まずは、毎回通例の門番に通行税を払うイベントクリアしないとですよ。全く通行税なんて面倒だな!とは言え、払わないと町には入れて貰えないので、素直に払わないと成らないのだが。


「よう、兄さん達は?旅の人かい?」

「ああ、そうだよ」

「ふぅ~ん。身分証は?」

「ほらこれだよ」


 懐からギルドカードを出して見せる。


「………ほぅ、冒険者なのかな、それもランクが高いね?何をしにこの町へ?」

「目的かい?俺は唯、ギルドに行って依頼を受けようかと、思ってるんだけど……なに?」

「そうか、なら頑張れよ?おっとそっちの子は?」

「ああ、この子は俺の弟だが?なにか?」


 門番が俺とカイトの顔を比べ見る。


「…………似てないね?」


 門番が何故かカイトを睨む。

 ……何故睨むのかわからんが……?するとカイトが俺の後ろに隠れる。


「に、兄ちゃん……」

「大丈夫だよ、カイト。すみません、門番さん?こいつとは親が違うんですよ。ようは義母の連子なんです」


 俺の後ろに隠れるカイトを庇う様にして、抱き上げたまま門番と話す。でも流石に10才の子供は重い。

 てか、なんだよこの門番は……失礼だろがよ!


「そ、そうか、それは悪かったな?」

「いえ、分かって貰えればそれで構いませんよ?あ、カード返して下さい?」

「おお、悪かったな、ほら返すよ。奥で通行税の銀貨2枚を払ってくれ。冒険者は得だよな?」

「はは、そうですね?それでは失礼しますね?」

「ああ」


 カイトを抱いたまま、町の中に入る。


 さて、どこに行くかなっと。

 それよりカイトを下ろさないと、腕がヤバい。


「ほらカイト歩けよ?」

「うん、あの門番さん怖かった」 

「怖くはないだろ?」 

「だって疑ってたよ?」

「まぁ、そうだけどな……。町を守る門番なんだから仕方ないんだよ。それは、何処の町でもそうだったろ?」

「………そうだったね?」

「さて、カイト何処に行く?ギルドが先かな」

「ん~そうだね……また、色々騒ぎにならないと良いね?」

「じゃ~カイト、グランバネル神にお祈りしてて下さい!」

「え?何で」

「それはな?」

「なに?」

「内緒だぁ~!」


 カイトの頭をワシャワシャと、撫で回した。


「痛いぞ兄ちゃん、離してよ。痛い」

「おっと、ごめんな?ならカイト、ギルドに行こうか?」

「うん」


 カイトの手を引いて、ギルドに向かう。




 わ、私にお祈りはないのかい!


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