第13話 従魔も会話……。いや……念話か?

 さてさて、レツが飛んでもないものを保護?してきたが……。お前何処からか持って来た?

 お兄さんは、そんなにペットは要らないよ!


「レツ!」

「にゃ!」

「お前……この子どっから拾ってきた!結界から出たのか?」

「に、にゃぁぁ………」


 お前………可愛く項垂れても許さないぞ!


「兄ちゃん怒るのは後にしてよ!先に、この子の怪我を治すのが先だよ!」

「っと、そうだったな。なら、ヒール!それとキュア!クリーン」


 ………これでどうだ?マヒってキュアで治るっけか?


「これで身体は綺麗に成ったよ。それと傷は塞がったけどなぁ……。マヒ毒にやられてるから、様子見だなこれは」


「レツ!」

「にゃ、お前この子の拾った場所に案内しろ」

「ににゃぁ~?」

「ぐずるなよ!お前が連れて来たんだろがよ!」


 猫にと会話をしてるけど、……これがなんとも……通じるんだよな。テイムしてるからなのかわからんがな。


 レツの言ってる事も、なんとなくだが分かるんだよなぁ……不思議だ。


「レツ!いくぞ?カイトは、この子の見ててな?」

「わかった、見てるよ」


 そして、テントからレツと出て外に行くと、レツが結界からするりと出て俺の前を歩いて行く。


 レツと暫く歩くとそこにはなにもないが、血の跡だけが残っていた。


「これは……不味いな血の匂いにつられて魔物がくる」


 慌てて土に血を洗い流す。

 ウォッシュ!クリーン!ドライ!

 これで良いかな?


「レツ……ここに、あのこ子が居たのか?」

「にゃん」

「そうか……足跡もあるから……。親が諦めて怪我をしてる子供を、捨てて行ったのかな?」


 それでレツが、偶々ここを見つけたのかな?だったら、可哀想かなぁ……。

 なんか都合の良い解釈だが……そう考えるしかないね。

 レツの時もそんな感じだったしな。

 後はあのこの子が目を覚ましてからかな?

 懐くといいがな。

 魔獣だから……テイムするか。


「レツ、ありがとう。元の場所に帰るぞ」

「にゃん!」

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