擬人化
バブみ道日丿宮組
お題:戦艦の秋 制限時間:15分
擬人化
「時代は今! 擬人化のブームがきてる!」
「それってだいぶ前からだよね?」
「そうともいえるし、そうじゃないともいえる。もっとも偉大な歴史家の書物でもそういうのがあるよ」
「じゃぁ昔からあるジャンルなんだね」
「いや……今のは想像がだいぶ入ってた」
「なんだ。嘘なの?」
「そうあって欲しいなって。だって、昔からあるジャンルなら流行りに乗った作家って言われないじゃない」
「評価されてるんだからいいじゃない。ネガティブな意見を聞いてても成長しないよ」
「成長か……。お前の描く絵はいまいち抜けないとか、ぱんつの食い込みが違うだとかか……」
「逆に考えるとそう思わない人もいるってことじゃない」
「参考にちゃんとしてるのに……」
「申し訳無さそうな表情浮かべるんだったらさ、私にコスプレとか全裸とか半脱ぎとかやらせないでよね?」
「可愛いものを見るのはいつだってウェルカムなんだ。見てて楽しい気分になる」
「そう? なら……いいのかな?」
「疑問形に思われても困る。あなたはわたしだけのモデルなんだからね」
「それで今度はなんの服を着せる気なの?」
「そう。擬人化のブームで船の擬人化が流行ってるんだ」
「ふーん。船か。鉄の塊をまとった女の子とか?」
「砲を持ったりね」
「なんか力持ちみたいだね」
「一応普通の人間でも持てるみたいだよ。水に浮いたりができないだけで」
「水に浮かぶ人間か。確かに船っぽいね」
「水の上を歩くという感じだよ。空を歩くのも見てみたいな」
「夢があっていいけど、実際どんなのを着せるつもりなの」
「これ」
「うーん、だいぶエグい格好ね」
「白スクは作家の夢だよ」
「両手にあるのはサブマシンガン、背中にはミサイルポッド、足元にはレーザー打てそうな機械。武装力ありすぎじゃない?」
「戦う女の子って感じがするでしょ?」
「怖そうに見えるね」
「戦艦だからね。これくらいの重装備じゃなきゃ、誇れないよ」
「誇る……ものなの?」
「戦艦大○はロマンだよ」
「ふーん。まぁいいや。それでいつ届くの?」
「早ければ、今日の夕方」
「……許可取る前に注文したのね」
「だって、これをきたあなたがみたいんだもの」
「そ、そう。わかった。わかったから、そんなうるうるした瞳を向けないで」
「じゃぁ、わたしはちょっと眠るから、宅配きたらお願いね」
「はいはい」
擬人化 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
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