昔の田舎クソすぎ こっっわ

 岩井志麻子さんの「ぼっけえ、きょうてえ」を読んだので補完資料として「明治医事往来」を読んだのですが、「ぼっけえ、きょうてえ」の時代考証の確かさにびっくりしました。こんなに近代の田舎はクソだったのか……全然知らなかった。

 「明治医事往来」は素人の私でも非常に面白く読めた素晴らしい本です。

 「かごめかごめ」の解釈でびくびく怖がっていた子どもだったのですが、昔の子守唄というものはそれと比べものにならないほど恐ろしい歌詞が多い。特に、間引きや堕胎に関する……「女の子なら間引いて川に流してしまえ」みたいな歌詞が多いんですね。

 昔に生まれていたなら、私も秒で産婆さんに押し潰されてぶっ殺されてたんですね。命の選別早すぎ

 昔の田舎は無情、容赦がない、冷徹、社会的弱者のことなんかいっっっっさい考えられていない。そもそもが、弱者を踏みつけて構築されてきた社会のスタイルだったんですね。

 「ぼっけえ、きょうてえ」は当時の弱者のリアルというものを生々しさをもって描いた素晴らしい小説だと思います。

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