第8話 思い話に華咲かそうぞ

 都内某所・カフェ

 毎度に集う女子の影あり。


「はぁ。

どこかに良いオトコいないかなぁ?」


「昨日までいたじゃん。」


「もう別れた」「嘘だろ、キモっ!」


「……」

毎度毎度オトコの話ばっかりだ、今日も同じ。

女子の話はつまらないって聞くけど本当だ、大概は男、美容、ファッションで回してる。


「そんな話面白いわけないよ..。」


「なんか言ったホナミ?」


「え?

い、いや..何も言ってないよ...。」

逃げ場無いな、まったく。


「てゆーかさ!

営業課の寒皮君、知ってる?」


「あぁ、あの子カッコいいよね。

マジイケてる、ハンサムは価値高よね!」


「……」

それ以外価値無いと思ってるくせに。


「告っちゃおうかなぁ..」


「やめた方がいいよ、ぶち殺されるよ。..私に」


「……」

何がいいんだろ、あんなやつ。


「でも横の忍者が嫌なのよね」


「わっかる..。

邪魔だしキモいしマジ忍べってカンジ!」


「……え?」


「何ホナミ、もしかして好きなの?」


「ウッソ、ありえなキショゴミバケツ!」


「いや、そんなんじゃないよっ!」

言い過ぎ..てか意味わかんない。

何ゴミバケツって、不潔ってこと?


「だよね、びっくりしたぁ〜!

やっぱアイツゴミバケツだよね。」


「当たり前じゃん、超ゴミバケツ!」


「…そんなん、だね..。」

だから何ゴミバケツって?

..ていうか、ゴミバケツじゃないし。


「そろそろ行こっか、昼休み終わっちゃう」


「そーね、行きましょ。」


「うん..。」

私も、彼氏とかいた方がいいのかな?


「ニン!」 「えっ!?」今の声..!


「どーしたホナミ?」「はやく行くよー?」


「あ、うん!」

気のせいか。..私にもいつかできるかな?

大ガマに乗った素敵な王子様。


「良い蕎麦屋は無いか?」

やはり昼間は冷やしに御座る。


今日の忍法

『抜き足蕎麦刺込』




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