第2話 雷神の絵巻

 伝説商事オフィス

 

 「君が服部さんかぁ。」


 「左様、顔のみでも覚えて下されば幸い」


「いや、顔殆ど見えないよ。」

噂には聞いてたけど、この人思ったより忍だなでもなんだか面白いから、話してみよう。


「貴方と少し仕事の話したいから、連絡先交換しようよ。」


「連絡先..?」


「そう。ほら、持ってるでしょスマホ」


「スマホ..あぁ、連絡手段か!

すこし待ってくれ今すぐに..」


え、なになに?


「ピュー!」


え、口笛? ていうか指笛?


『バサバサッ!』


「すまん待たせた、佐助と申す。」


フクロウ飛んできたぁっー!!


「え、なんでフクロウ!?

もしかしてスマホ持ってないの?」


「フクロウではない、ミミズクだ。」


「どっちでもいいよ!

とにかくスマホ、スマホだよ!」


「スマホ..?

おぉ、なんだこれか!」


「よかった、やっとわかってくれた?」

やっぱ持ってたんじゃん、良かった〜。


「常に持ち歩いている、拙者の里は丁度この辺りの山の下の方で..」


「何その巻物!?

浮世絵的なの書いてあるけど!?」

山の下の小さな村みたいなの指差してるけど、住所? それ住所!?


「それにしてもその小さな絵巻は何だ..?」


「スマホの事言ってんの!?

やっぱ持ってねぇんじゃんスマホッ!」

現代の絵巻が欲しいで御座る。


今日の忍法

『ミミズク召喚、里ノ絵巻』

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る