第2話 悲恋伝承の湯治村

ラビー 我々はどこにいるのか……そしてどこに向かうのか……

GM 君たちはサツクという山奥の小さな村を訪れています。ラビーは神託、アミネは気分、エストルとイサナは休暇が理由かな?

アミネ 大まかな方向なども占いの結果なので、神託枠かもです?

ラビー 神がささやいた……

アミネ ちゃんと魔が払われているとよいですなー。

イサナ 村は何か特徴がありますか? 温泉があるといいなぁ、とエルルコ師匠が言っています。

GM 温泉、ありますね。知る人ぞ知る秘湯の村という感じです。イサナは寿引退した元パーティーメンバーから「新婚旅行で行ったけど、いいところだったよ」みたいな手紙をもらって来た感じでしょうか。

イサナ イエエエエイ温泉! 温泉!(飛び跳ねる巨体)

アミネ 間欠泉でもあれば、クジラとコラボもよいですなー。

ラビー クジラが跳ねる温泉とは、地元の奇祭でしょうか……

エストル 温泉……そういえば師匠が使役してる妖精に温泉を出すのがいたなぁ。

ラビー 村の人に聞いてみますか。神に呼ばれてきましたが、この村の名物は、温泉と、クジラと、魔神でしょうか。

GM 「確かに温泉は名物ですが、他2つは見たことないなあ。いや、クジラは今日来た冒険者さんが乗ってきたっけ」

ラビー 温泉はいいものです。しかし私は魔神使いでナイトメア。貸切風呂が欲しいところですね……

GM 「あ、あとこの村の名物と言えば氷姫さんの祠だね。この時間からだと暗くなって危ないかもしれないから、明日にでも行ってみるといいよ」

エストル 氷姫?

GM ちなみに今は夕方くらいです。他のみんなも似たような時間に到着してます。

イサナ 温泉気持ちよかったですねー師匠! 今夜の宿追い出されちゃいましたけど!

GM まあ温泉でクジラを放てば追い出されもするだろうけど……え、するの?

イサナ 温泉で師匠のテンションアゲ↑アゲ↑になっちゃいまして……

アミネ ヴァンニクでお湯提供すれば、宿に恩が売れて今夜の食事が豪華になったりしますかねー。

GM (フリーダムなムーブだ……まあちょうどいいからイサナとアミネはここで知り合ってもらおう)えー、では温泉だばぁして怒られ発生してたところに旅の妖精使いの助けでお湯も復活してなんとか怒られだけで済んだ感じ?

イサナ はしゃぎすぎましたねー、反省反省。エルルコ師匠は街中ではデカ過ぎるので、〈騎獣専有証〉で縮小しておきますね。

ラビー クジラで人が逃げたならこっそり温泉に入りましょう……

エストル 温泉が騒がしいなぁ、と思いながら温泉饅頭や温玉をおいしくいただいてるぞ。


イサナ やぁやぁ助かりましたお嬢さん。わたしはイサナ、こちらはスカイホエールのエルルコ師匠です(だばぁ)。

GM (縮小したんじゃないんかい!)

アミネ せっそーはアミネですなー。妖精や森とたわむれるお仕事などをするのです。

ラビー そして私はラビーです。見るからに冒険者の方たちですね? 魔神を殺しませんか。

GM 不審者!

アミネ 魔神の誅滅は興味がありますなー。

イサナ あらあらまたかわいこちゃんが。物騒なこと言うのもキュートだね!

アミネ ラビーさんはこのあたりで野良魔神に心当たりがおありでしてー?

イサナ (野良魔神?)

ラビー 神がささやいたのでここにはきっと捨て魔神がいると思いましてね……

イサナ (捨て魔神?)


 謎の魔神談義に花が咲いた温泉上がり、地元の人が三人娘+エストルにも声をかけてきます。


GM 「あらあら今日はずいぶんと若いお客さんが多いのねえ」とジモティーっぽいおばさまがやってきます。

イサナ こんばんはマダム。お邪魔してます。

GM 「ここの温泉は最高でしょう? あ、氷姫さんの祠にはもうお参りしたかしら? あそこの景色は絶景だから、まだだったらぜひ行ってみてね!」

ラビー ほう(飲み物ぐいー)。

イサナ 宿のロビーとかかな(ミルクぐびぃ)。

アミネ 腰に手を当てコーヒー牛乳などをグイっと。

エストル そもそも氷姫イズ何? 状態っすね(腰に手を当てて牛乳グビー)。

アミネ 氷姫さんとは、どのような伝説のお方なのでして?

GM 「あら、氷姫さんのお話を知らずに来たのね、珍しい」と。おばさまが生まれる前くらいの昔、この村を激しい吹雪が襲ったそうな。普段は雪は降り、積もれど猛吹雪が何日も続くようなことはなかったとのこと。

エストル そりゃたいへんっすね。

GM これはおかしい、何か異常を引き起こす原因があるのでは……と村出身で、たまたま帰郷していた冒険者の青年が探索したところ、山頂ほど近くで巻き起こる氷雪を物ともせず立ち尽くす美少女を発見。

イサナ 凛とした美少女……詩にしたいですね。

エストル ただ者じゃなさそうっす。

ラビー 鎧を着た白熊じゃないのですか……

GM その後青年と仲を深めた氷姫は力を制御することに成功し、青年と共に村を守ってくれたそうです。しかし温泉に起こった異常の原因を調べに行った青年が帰らぬ人となったことから悲しみに暮れ、再び能力を暴走させて吹雪を巻き起こしたが、通りすがりの妖精使いによって諭され、悲しみが癒えるまでその身を宝珠に封印させた、というような話です。

イサナ 悲恋の話なんだねぇ。

エストル ままならないものっすね。

GM その宝珠が安置された祠が最初に氷姫が現れた山頂ほど近くにあるのだとか。

ラビー 山頂で景色がいいところにあるというお話でしたね。

アミネ 結ばれてからの突然のトラブル、スピード感がありますなー。

エストル 吟遊詩人さん方がこぞって詩にしそうなエピソードっすね。

GM バード11もあるイサナは知ってたかもしれない話でしたね。

イサナ ……ふむん、あの曲はここが発祥でしたか。俄然興味が湧いてきましたよ、さながら温泉の如くに。ではここで一曲『悲しみの氷姫』(ポロロン)。

ラビー ところで妖精使いが諭した、と伝わっているということは、氷姫さんは妖精……?

アミネ しかし妖精ならせっそーは詳細がピーンと来るはずなのですがー。ははあ、これは噂に聞く古代種というやつでは。

GM そういう話が伝わっているので、村人はもちろん訪れる湯治客にも「氷姫さんの悲しみが癒えるようにお祈りしてくれ」と祠参りを推奨してる感じですね。

エストル 人間を嫌っちゃいないでしょうが、悲しいもんは悲しいっすからね。

ラビー やはり原因は魔神では。殺しましょう。

イサナ ううーんこの即断即決。

ラビー このアルフレイムにおいて何かの異変は「魔神が悪い」で8割当たりますからね。

アミネ しかし、温泉に降って湧いた異常とは……やはり、サメが住み着いたとかですかなー。

GM 血の臭いが混じったとか、生臭いとか、そんな状態になったらしいですね。イサナが知る曲には「癒やしの湯血の色に変わり~」みたいなのがあるかも。

エストル 犯人がいるとするならスレイプニルに蹴られてあの世に行くべきっすね。

イサナ ふぅむ、実地調査と行きたいところですね。わたしは明日行ってみようかと思いますが、皆さんはいかがされますか?

エストル 自分も明日行くっすよ。

ラビー 〈逃さずの眼鏡〉がキラリ。高くて見晴らしのいい場所ですよね……ご一緒していいですか?

アミネ ところで、野良魔神の話はどこにいったのでしてー?

ラビー 神とオーロラが高いところから探せとささやくのです……!

イサナ 山頂でついでに野良魔神も探しますか? 吟遊詩人はいつでも新しい詩の題材を探しておりますので。

GM ではみんなでお参りする約束をした、と。

ラビー ゴーレムを作っていきましょう。供物も用意していきましょう。

アミネ 観光と魔神誅滅、よいですなー。

ラビー 見つからなければ呼び出した魔神を崖から放り出して解決です!

GM ううーん、自作自演? さておき他にすることがなければ時間を進めますが。

イサナ 温泉入ってご飯も食べたので寝ましょうね。明日は山登りだー。

エストル 今日はゆっくり休むっすー。

ラビー ゴーレムを作って……供物を用意して……白い外套~黒い外套、どっちが良い~♪

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