第2話 会話
恋人達や子供達の憩いの場所
優しい風が吹いて来る 遊びに来た恋人達や遊びに来た子供達を
祝福するように・・
また春ともなれば小鳥が歌い樹の花が咲く
貴方の為に花を降り咲かす・・。
花ビラはヒラヒラ・・
踊るように舞い落ちる・・
そして 冬の日に
彼女は樹の下に立ちつくし
ジッと誰かを待ってるようだった。
初老の修道士は その美しい娘に
明るく声をかけた
「エリシアナ」声をかけられて神父に向かって
「ブラザー」 はにかみながら娘は微笑んだ
淡い銀色の髪と黄昏色の瞳をした美しい娘
紅い頬をした憂いを帯びた紫色の瞳が
彼を見つめてる
彼女の様子にほんの少しため息つき
こう口を開く
「もう今日は日がくれる」
「先日、体調を崩して寝込んだばかりだろう身体に触る
そろそろ家に戻った方が良い」
「風邪でもひいたら大変だよ
いやはや・・・そんなに何時間も
後ろの道ばかり 振り返っていては
ロトの妻のように塩の固まりになってしまうよ」
「・・はいブラザー」
娘は微笑んで答える
名残惜しげに彼女は樹を振り返りながら
街はずれの自分自身の家に戻る
修道士はため息一つ
可哀想な娘だ
十字軍に参加した幼なじみの黒髪の若者を待って
もう何年もああして待っている
一体 どうすれば良いものか・・
しかも 低い身分の貴族で身体が弱いとはいえ
あの美貌・・
身分の高い貴族や金持ちの商人が
世話をしたいと何人も声がかかっているという・・
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