UMATOKA
バブみ道日丿宮組
お題:消えた躍動 制限時間:15分
UMATOKA
「テレビで驚き映像なんてものを見てるとさ、嘘だろこれ? って思うんだよね。人は瞬間移動できないし、特殊な装置なくして空を飛ぶことはできないしさ。昔UMAで有名になったやつだって、結局は人間が作ってた話だし……。そうなるとさ、他のUMAも空想上のものじゃないのかって思うね」
「正体不明だからね。解明できれば、ニュースになるよ」
「だいぶ誇張されてるよね。こないだなんてさ、ジャンプしたら横断歩道渡りきってるの。ありえないよね。躍動が消えてる。そう思うと、ジャンプじゃなくて一歩だよね。飛んでないもの。影が移動するやつだって、誰か真っ黒い服をきてるんじゃないかって思うよ」
「よく見てるね」
「嘘を探したいからね。いつかテレビに出て、全てが嘘だって証明したい」
「その努力が実るかはさておき……いつになったら、この飛行機は着陸するんだろうね」
「空港で豪雪らしいからね。こういうときって、イエティとか出てくるかな」
「そのUMAは雪山でしょ。飛行場なんて人でも簡単には入れないよ」
「空を飛んだり、躍動したりすれば入ってこれるでしょ。人も本気出せば侵入できるよ。今だって、空港を閉鎖に導こうとしてるアンチがいるし」
「それはあれだよね。もはやイエティである必要がないよね。普通の猿でも特別に思われるよ」
「でも、雪っていったらイエティだからイエティだと思う」
「信じてないわりにがっつりと入れてくるね」
「そりゃあそういうUMAなんだから、そういうときにしか見えないでしょ。桜満開のしたで飲み会してるイエティなんて嫌だよ」
「その例え方はわからないけれど、たしかに場所による命名とかあるからその場所じゃないところで現れたら変だね」
「だからこそ、UMAっていうんだよ。はぁ……暇」
「外を見ても真っ白だからね。寝るかわたしと話してるしかないよ」
「あなたとの会話はつまらなくないから大丈夫」
「なんの確認なのかしらないけど、よかった」
「好きでもない相手と旅行なんてまず行かないでしょ」
「たしかに」
「だからもうちょっとだけ、私が覆う超常現象についての話に付き合ってもらうよ」
「わかった」
UMATOKA バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます