ETC

バブみ道日丿宮組

お題:運命の爆発 制限時間:15分


ETC

 それは帰り道に起きたこと。

 目の前を赤く染めたその火は、連鎖していって街を燃やした。

 これは災いをもたらす悪魔の仕業といろいろな場所で論議された。

 火災やら爆発で死んだ人は数万の数に届くぐらいの事件で、私はその中で唯一生き残った。

 だからこそ、忌み嫌われる要因となった。

 居場所がないのは昔からだったが、ここまであからさまに存在を否定されるのはカチンときた。

 けれど、私にはどうしようもないことだった。

 生き残りたいから生き残ったわけでもなく、死にたいから死ねなかったわけでもない。

 私は、私はただ生き残っただけに過ぎない。

「検査はこれで終わりです」

「……そうですか」

 医者が病室から出てく。

 今日は血液検査。一週間に一回あることだ。

 本来であれば、そんな頻度で血を抜くことはありえない。

 ただ私の場合は違う。

 生き残った際に聞こえたのだ。お前は生きながら死ぬのだと。

 おそらくそれが事件を起こした犯人だったのだろう。

 それは現実になり、私は事件後病院(国)に保護され、出ることができなくなった。

「……」

 窓には柵がつき、部屋の扉には特殊な鍵をつけられており、自分から外にでることはできない。

 もっとも入ってこれる人間も決まってるので、へんな人間がくることがないことが救いか。

 医者の話だと、すぐに追い出せだとか、差し出せとかそういった主張をしてる人が毎日きて警備員に追い返されてるとのことだ。

 なぜ病院から出られないのか。取り調べにきた警察に聞いたことがあるが、犯人が私を狙ってたとか、特殊なウィルスがまかれたとか、様々な理由が重なるに重なって、不可になったとか。

 両親たちは心配して尋ねることはなかった。

 身柄を病院に移される時、彼女たちは笑ってた。それだけの憎しみがあったともいえる。

 彼女たちが悪いのではなく、私が悪いのだと思うしかない。

「……」

 さて、テレビを見よう。

 どうせあの事件の話題ばかりやるのだろうけど……。

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