食べる
バブみ道日丿宮組
お題:暗いオチ 制限時間:15分
食べる
「言葉の組み合わせ次第で結末が100%暗くなったり、明るくなったりする」
「あんま関係なくない? ヒロインがガチクズでいなくならないっていったのにいなくなって、また現れていなくならないよっていってまたいなくなったり」
「それはなんていうか極端過ぎない? そんな恋人作った主人公にも問題があるんじゃない?」
「主人公的には普通の恋愛だったんだけどね。まぁ……相手が悪かったんだろうね」
「話を元に戻すけれど、だいたい妊娠とかNTRとか、青姦とかいれたりするとジャンルは暗くなるね」
「NTRなんてもう寝取られだから暗い以外になんかあるの?」
「それで性に目覚めて相手に愛を抱くこともあるんじゃない?」
「そんな愛の目覚め方はしたくないなぁ」
「そういって夜はいつも興奮してるじゃないか」
「あなたとのはNTRじゃないでしょ!? もしかして、他に付き合ってるこがいるとか?」
「さぁそれはさておきーー」
「ちょ、ちょっと!?」
「実のところ暗いオチが浮かぶ言葉でもハッピーエンドになったりはするね。相手をボコして殺しちゃったり、ヒロインと逃避行するきっかけになったり」
「なんていうかそれは……ハッピーじゃないんじゃない? 結果的に愛が強くなったりはしてるかもしれないけれど、シナリオはすごく憂鬱だよね」
「筋肉をなくす薬と、喉を焼いたりして、その人だけを愛するようにする愛もあるんだよね。その場合は、支配力とかの愛とか、服従欲とか、独占欲かな?」
「愛ってもっといい言葉だと思うよ」
「何億、何兆という生命体がいるんだから、そういう暗い関係の人もいなくはないだろうね。ほら、性行為後にオスが食べられる昆虫がいるでしょ。あれも世代交代という愛に包まれてるって思うんだ」
「食べられることで愛を……うーん。共感できないかな」
「偉大な作家がかつて書いた人間が牛に肉として提供される話があるんだけど、あれも食べられることがすごく偉大なことっていう仕組みがあったからね」
「わたしたちも同じことを牛にしてはいるけれど、彼らは食べられるって知らないと思う」
「知っててもどうすることができないのが今の人間社会だよね。脳がなくなるとか完全に食べる目的でしかない生命体が生まれればまた違ってくるかもしれない」
「それって生命体っていえるの?」
「生きてはいるね」
「なんにしても暗いオチが浮かぶワードはあまり作品作りに使いたくはないね」
「今回のは仕事だからね。そういうのを集めてこなくちゃいけないんだよ」
「……憂鬱だわ」
食べる バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます