第276話 不安定

「斗真!、まだ安静しないと!」

「駄目だ、瑠愛が……」

 本当に理解が理解出来ない、さっきは否定して今度は連れ戻しに行こうとしている、自分の行動が本当に分からない。


「瑠愛が……」

「……」


 パァン!


「え?」

「落ち着け!」


 謎の行動をしていた、斗真を瑠衣はビンタで静止させた。


「そんな体で行ける訳ないだしょ、て言うか、アンタ、思っいっきり否定したんだよ?、そんな奴が行って何になるの?」

「で、でも、行かないと!」

「──くよ」

「え?」


 瑠衣がボソッと呟いた。

 その予想外の言葉に斗真は目を丸くすした。


「瑠愛は私が連れ戻す!、だから、アンタは死ぬ気で本心と向き合ってろ!」


 その言葉を残して、彼女は足早に部屋を出て行った。

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