第267話 それぞれの決意(2)【瑠衣】

「……え?」

 何で自分が叩かれたのか分からない様子だった。


「瑠衣……アンタがあんな屑達のデマを信じなければ、斗真を振らなければ……斗真が瑠愛さんとあんな形で出会う事なんて無かったんだよ」

「……余気魅先輩?」

「拒絶してるけど!、あんた達は姉妹で斗真に同じ様な事をしたんだよ!」


 余気魅の完全に怒っていた。

 その顔には責任、そして嫉妬の様な複雑な感情が混ざり合っている。


「でもね!、瑠愛さんは妹のアンタが植え付けた傷を癒してんだよ……」


 語りが止まらなかった。


「でも……やっぱり姉妹ね……アンタと同じ様に変な勘違いをして斗真を傷付けた……だったら、今度は妹のアンタが!、その傷を癒してあげる番でしょ?、違うの!」

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