第193話 用件は?

 風呂上がり、斗真のスマホに電話が掛かってきた。


「……聡?」


 斗真は電話に出る。


「もしもし、聡どうしたんだ?」

「いや、ちょっと気になってな」

「何がだ?」


「生徒会長は帰ってきてたか?」

「いや、帰ってきてないよ」

「……そうか…了解」


 聡は何故か満足そうだった。

 電話越しだから、どんな顔をしているかは分からないが、声色から察するにどうやら彼の目的は達成したようだ。


 これだけを聞きたかったなんて、なんかがある様に思えてしまうが、確信がないので今回は特に触れなかった。


「用件はそれだけか?」

「…あぁ、そうだ、悪い急に電話して」

「いや……大丈夫」


 そして、電話は切れた。


(…結局、なんだったんだ?)


 斗真は首を傾げた。

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