第113話 憤り

 言い争っているのは瑠愛だった。

 相手の男性の方は知らないが、遠目から見てもわかる程の高身長イケメンだ。


「……美男美女の喧嘩だね」

「……あぁ」


 斗真は歯軋りしながら、喧嘩を覗いていた。


「だから、私達の関係は終わったの!!」


「それは君が勝手に言ってるだけだろ!、僕と付き合ってるのにに色目使って……浮気して!、遂には別れるって?、瑠愛さん……いい加減にしなよ」

瑠斗るいと、さっきから何言ってんの?」


 イケメンも苛立っていた。


「スリルが欲しいんだろ!、それだけなんだろ!」

「は?」


 イケメンは瑠愛の胸倉を掴む。


「絶対に許さないかならな」

「……」


 覗いていた斗真達もその光景に憤りを感じた。


「「許さんぞ!、あの男!」」

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