第67話 真っ暗

「おい、来てやったぞ!」

 瑠衣は教室の扉を開けた。


「お、おい、いないのか?」

 教室に入ると誰の姿もなく、呼び掛けてみるが返事もなかった。


「場所間違ったか?」

 瑠衣は鞄からスマホを取り出し、送られてきたメッセージを確認する。


 その時だった──。


「ヒャ!……んん!」

 突然、体を抱きしめられ、口を塞がれた。


「瑠衣、待ってたぞ?」

 抱きしめている大男が耳元で囁く。


 瑠衣はゾッとし、足をばたつかせる。


「大人しくろ」

「まぁ、いいじゃないか、抱けてるだけ」

「ハハ、確かにな」


(な、なんで…お前らが…)


「瑠衣、全部君のせいなんだよ……だから我慢してね♡」


 ある男子が瑠衣の耳元で囁いた、そして瑠衣は強い恐怖心を感じ、気を失った。

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