第65話 暗い顔

 キーンコーンカーンコーン


 一授業が終了し、生徒達は各々の活動場所へと向かっていた。


 斗真も生徒会室に向かっていた。


「はぁ~今日は学校中を動き回る日だな」

 斗真は今日一日の学校生活を振り返ると、今日はいつにも増して、校内を走り回っていた。


「てか、早く行かないとな」

 そう言いながら階段を下りていると、前から一人の少女が暗い顔をして上に上がってきた。


「瑠衣?」

「あ!、義兄さん」

「なんで上がってきてんだ、上は二年の階だぞ?」

「知ってる……アイツらに呼ばれてるの」

「アイツら?」

「男、友達だよ」

「へ、へぇ~そうなのか」

「もう、私行くから」

「お、おう」


 瑠衣は階段を上がって行った。


(……瑠衣、なんか様子が変だったな)

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