第26話 脱出
(えっ!?、GETしちゃていいの?)
斗真の思考は乱れている。
心臓も大きな音を立てて脈を打ち、額から流れる冷や汗もその量を増していく。
「……早く引け!」
「はい!」
瑠衣に怒鳴られ、斗真は慌ててその腕を引っ張る。
人混みの中で自分自身も動きが取りずらいのに更に人を引っ張るとなると必要以上に力と体力を持っていかれる。
「うぅ、人多過ぎだろ!」
「………」
長い道のりを斗真は瑠衣を引っ張りながら、抜け出した。
「ハァハァ……キツ過ぎる!」
「………」
「おい、大丈夫か?」
「えっ!?、あ、あぁー大丈夫だよ」
「……ホントか?」
「は?、何で疑うの?」
「何でってお前、顔赤いぞ?」
「…えっ!?」
瑠衣の顔は真っ赤に染まっていた。
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