第21話 悩み

「マジで困ってんだよぉ~」

 斗真は今朝、義父が語った武勇伝を親友に話した。

 勿論、義父の事は内緒だ。


「それはきちぃーな」

「いい歳して何言ってんだか」

「てか、その人かなりモテてたんだな」

「…そうだな」


 あれだけの話が次々も口から出てくるのだ、昔から問題児で相当な遊び人だったんだろう。

 そう思うと斗真は素直に母の再婚が喜べないなかった。


「…まぁ今は耐えろよ、それにもしかしたら今後の恋愛に活きてくるかもしれないぞ?」

「今後の恋愛に……あの話がか」

「あぁ、お前はヘタレで意気地無しだからな」

「……クッ、ヘタレじゃねーよ!」

「いやいやヘタレだよ、それも重度の!」


 親友は斗真を煽った。


 それが斗真には大ダメージだった。


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