思い出作りその後ライブ編。(第537話~第540話)
第537話 思い出作りその後ライブ編・再びの王都。
ライブとの思い出作りその後が始まる。
ライブは前もってローサ達に根回しやリサーチを済ませていて「マスター!マスターはただ着いて来るだけでいいよ!」と言う。
ライブは朝一番にも関わらずキチンと身だしなみを整えていて服はイイダーロが自信ありげに選んだもので、化粧も訓練をしたのだろうか綺麗に化粧が出来ている。
パンを齧りながらミチトが「着いてくるだけって…、転移術もライブが使うのかい?」と聞くと「うん。マスターは私の横で私とイチャイチャしてくれるだけでいいんだよ!」と言って眩しい笑顔でテーブルに手をついてミチトを催促する。
ミチトは困った表情で「そんなにイチャイチャって…」と言うとツンとした顔で「リナさんのオッケーは貰ってるもん」と言う。
ミチトは驚いてリナの方を見て「え?ええぇぇぇ?リナさん?」と聞くとリナは紅茶を飲みながら呆れたような困ったような仕方ないのよと言う表情で「オーバーフローで心配かけたのは本当だし、ライブが1番頑張ってたからね」と言う。
リナは嫌がってヤキモチを妬くと思っていたミチトは驚きの表情で「アクィにも言ってたって…」と言うと最後まで言う前に「言ったよ」と返事をする。
「アクィだってサルバンから危険を冒してラージポットまでミチトを迎えに行ってくれたし、頑張ってくれたからね」
ミチトは何となく逆らえない空気に「リナさん…イブは?」と聞く。
「勿論イブも頑張ったよ。イブ抜きならライブだって追い詰められてキャスパー派に突っ込んでたし、サルバンも大変な事になってたしね」
この時の表情が気になったミチトは「リナさん?」と聞くとリナは変わらずミチトを愛している眼差しで「私がヤキモチを妬かないようにミチトが頑張るのよ。いい?」と言った。
ミチトは敵わないなと思いながら「…はい」と返す。
満足そうに笑ったリナは「よろしい」と言ってライブを見て「ライブ、行っておいで。でも変なお願いはしちゃダメだよ」と釘を刺す。
ライブは不満げに「ええぇぇぇ?変って何が?」と聞くとリナは意地悪い表情になって「アンタの思ってる事全部だよ」と言う。
確かにその通りなのでライブは「ズルい」としか言えなかった。
リナ流の釘を刺したところでライブが転移を行う。
転移先は王都のモンアード。これはミチトも聞いていたので問題は無い。
店員達はほんの数ヶ月前に来たライブが成長した事に驚きながらも新たにアクセサリーを求めてくれる事に感謝をした。
「また3つください。書状はどれでも良いけどローサさんからウチにしてねと言われたからこれ」と言ってライブはディヴァントの書状を出す。
書状は昨日メロとアクィが使い終わった後はアクィから「はい、明日使いなさい」と言って渡されていたのをミチトは見ていた。
ミチトは後で何かお願い事をされるのではないかと思いながら「また何言われるんだろう?」と言うとライブが「マスターのお金から出すから平気だってよ」と言う。
今回もミチトの好み、ライブの好み、店員のお勧めを買おうとした時、ライブが金の指輪を選んで「これの銀色のが欲しい」と言ったのだがそもそも作ってないと言われてしまう。
それは宝石の付いていないメッシュ状の指輪だった。
ガッカリとした表情で「無いのか…残念」と言うライブを見てミチトが「これも買います」と言うと手に取って白銀の塊から同じデザインの指輪を作り出して「ライブの欲しいのはこれかな?これでいい?」と聞いてしまう。
目の前で自分が欲しかった指輪が産み出された事に「マスター?何やったの?」と目を丸くするライブ。
ミチトは簡単だよと言う顔で「え?術で形を真似たんだよ」と言うと「ライブ、指出して…あ、少し大きいね。これも小さくしてもらおう」と言って店員に渡す。
一連のやり取りを見た店員は愕然として「あの…仕事にならなくなるのであまり…」と言うとミチトは慌てて謝った。
結局ミチト作の指輪も含めて4つ買ったライブは前回同様左手を出して「マスターの作った奴をつけて」と言う。
ミチトはヤレヤレと言いながら薬指に着けるとライブは嬉しそうに微笑んだ。
「次は?ケーキセット?」
「そうだよ、歩こう」
ライブは普段以上にゆっくりと歩きナーピッツを目指す。
着飾って化粧をしているライブは人目を引くので皆がライブを見る。
視線を感じたライブは嫌そうに「皆見てる…」と言うとミチトが「ライブが綺麗だからだよ」とフォローをする。
一瞬嬉しそうな顔をしたライブが表情を戻してツンとした顔で「マスターと私がお似合いだからだもん」と言ってアクィがするようにミチトの腕に寄りかかって歩く。
ライブにはこの時間がとにかく心地よいものでナーピッツに着くと「あれ?ここってこんなに近かったかな?」と驚いてしまう。
驚いているライブの為にミチトが扉を開けてエスコートをすると以前のやり取りを知っていた店員が前回同様いい席に案内をする。
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