第10話 大ま王デスゲイズと釣り船

「あ?釣れねーぞ!?」


 大ま王デスゲイズは大迷宮、山椒さんしょうの大舞台で、水源を見つけ釣りを始めた。

 戦いはほっとけばルーシャがなんとかしてくれる。アムリタやグレイザークもいるし、飛び入りの妙な連中もいるし大丈夫だ。


 しかし、釣れなかった。

 戦いをサボったので仲間の反応も釣れなかった。

 大ま王デスゲイズが歯ぎしりをしていると、大迷宮の遠くから1そうの釣り船が来るのが見えた。

 矢倉やぐらには釣り船ピカールの文字がある。


「怪しい釣り船だな…こんな大迷宮に…」


「フッ?デスゲイズ。怯えているとはお前らしくないぞ」


「グレイザーク。疑問形の鼻息はやめてくれ」


 大ま王デスゲイズは軽いジャブでグレイザークに駄目出しをしながら軽く小突いた。

 グレイザークは反射的に体が動き、手をひねって、腕をよじり、デスゲイズの背中を蹴飛ばした。


「いってー!?なーにするんだ!きさま…」

 

 大ま王デスゲイズが言いかけた時、釣り船が停泊した。


「皆さま。ご乗船されますか?」


 大ま王デスゲイズは拒否しようとしたが、釣り船の旗に酒と書いてあるのをルーシャが見つけた為、皆で乗り込む事になった。

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