第24話 新しい夜明け

「よう。邪魔するな」

「……それを言うなら邪魔するぜ、でしょ?」

 あれから数日後。俺たちは無事帰還し、いつもの日常に戻った。

 響子さんのケガも一週間すれば治るだろうということで、今は部屋の奥で休息中だ。

「それで? 何の用ですか? 古鷹さん」

 そして、事務所には毎日花束を抱えた古鷹さんが来るようになった。……この人は暇人なんだろうか?

「てめえには用はねえ。あるのはそう、峰美しい響子さん……だ」

「はいはい」

 俺は自分の机に座ると、紙が飛んできた。

「魔術世界の新聞だって、さっき神坂とかいう女が渡してきた」

 そう言って古鷹さんは、俺のマイカップでコーヒーをすすった。

「……まったく、勝手に読んだんですか? はぁー」

 俺は呆れ果ててため息をつきながら新聞を読んだ。その見出しにはーー

『日本魔術機関新会長は黒崎栄太氏へ』

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