第一回:剣と盾(ソード・ワールド2.5 RPGビルディングBOXリプレイ)

彩柳

第0話:前書き+キャラクターメイキング

 先日、憧れだったTRPGを初めてプレイしました。

 ソード・ワールド……に限らないかもしれませんが、いろいろなスキルや装備品があって、どのデータをどう参照していいか分からなくなる、そもそもメンバーを集めるのが大変などなど、TRPGを遊ぶ上でのハードルは高いものでした。

 それを解消してくれたのが、今回プレイした『ソード・ワールド2.5 RPGビルディングBOX』。カードがいっぱいあって、かなり大きいテーブルが必要そうだという点を除けば(笑)、GMレスでも遊べるし、データもコンパクトにまとまっているし、初心者のその手前の人間である私でも安心!

 ソード・ワールド2.5どころかTRPG自体の初プレイ記録なので、やりがちな失敗なども多いことと思います。ほぼほぼ自分用の備忘録ではありますが、お楽しみいただければ幸いです。

 『ソード・ワールド2.5 RPGビルディングBOX』をお持ちの皆様を主な読者として想定しているということと、データバレ防止のため、おおよその説明を省略しております。何卒ご容赦ください。


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GM:それではソード・ワールド2.5RPGビルディングBOXで遊びましょう!よろしくお願いします。

みなさん、キャラクターは軽く作ってきてくれているんですよね?



プレイヤーA:わたしは可愛いウサギを活躍させたいので、タビットのキャラクターで遊びたいです。タビットだと必然的に魔法使い系、成長傾向は頭脳系B。表面的には大人しくて礼儀正しい『お嬢様』な感じなんですけど、タビットとしては普通の家の生まれで、普通に知的好奇心旺盛だけど、ちょっと臆病なところがある。そんな感じです。戦闘特技は《魔法拡大/数》。メンバー的に私が回復役も兼なきゃいけないかもですね。タビットなのでプリーストは選べないから、コンジャラーにします。

名前はスィオネ、木星の衛星です。好きなウサギキャラが衛星の名前なので、それにちなんで衛星から名前をつけたいと思いました。装備セットは魔法使いタイプの標準1です。



プレイヤーB:僕はスィオネちゃんの従者的ポジションのルーンフォーク。彼女が否定しても仕えるべき主君(レディ)として扱うよ!



プレイヤーA(→スィオネ):「もう、わたしはお姫様じゃないって何度言えば分かってくれるのー?」



プレイヤーB:スピードタイプの密偵で、基本は剣士として戦いながらも罠などを調べてスィオネ様を危険からお守りします。戦闘特技は、囮攻撃…をとろうとしたんですけど、どうやらエラッタのようですね。自動習得の《急所狙い》の他には《必殺攻撃Ⅰ》を取りましょう。攻撃は最大の防御!相手を倒せば、スィオネ様をお守りできる!

名前はボラフ、梵天を表す梵字の読みと、梵天の異名のブラフマンを合わせたような名前にしてみました。

装備セットは密偵/魔法剣士タイプの標準9です。



プレイヤーC:最後はあたしっスね。前の2人を見て、盾役がいた方が良さそうスよね。種族は悩みましたけど、運命変転が使える人間にしてみました。大柄で短く刈り込んだ髪をしていてパッと見は男性に見える女性っス。声も低く太めなので、たぶん少なくとも人間同士だったら裸を見ないと性別が分からないんじゃないかとw

他の二人がタビットとルーンフォークという神の声が聞こえないコンビなので、神官系の魔法戦士を目指します。魔法戦士なら本当は万能系がオススメっぽいんスけど、どちらかといえば戦士メインでいきたいのでパワー系、戦闘特技は《防具習熟A/盾》、ということで、信仰する神も盾神イーヴです。

名前はサク。男女どちらにも使えそうで、どちらかといえば男性っぽい響きかなと思ったんで。優作とかのサクとか、新月を表すサクとか。装備セットは戦士/魔法戦士タイプ(耐久15)っス。



GM:わかりました。ありがとうございます。続いて、信条矜持等ですが、ある程度キャラクターを固めているなら省略しましょうか?



スィオネ:選択したり自由に決定するのもいいですけど、せっかくだしどちらも1個ずつくらいは振ってみましょう!

(※本来、信条は2つ振ることになっています)


スィオネ:*roll*えーと、スィオネの信条は「努力(労働、日常)」ですか。努力家なのでこれは肯定でしょうね。



プレイヤーB→ボラフ:*roll*私(わたくし)の信条は、「暴力(殺戮、破壊)」ですか。スィオネ様を守るためなら相手を屠るのも厭いません。肯定で。



GM:こ、怖い…w



ボラフ:ゆえの、《急所狙い》《必殺攻撃I》です!



プレイヤーC→サク:ワシの信条は――



GM:お? サクさんの一人称は『ワシ』?



サク:本人は「わたし」って言っているつもりなんで、敢えて文字で表すなら「わぁし」かもです。「あーし」みたいな。端的に言えば訛りっスね。語尾も架空の訛りがあって、自分の発言とサクの発言をわかりやすくしてみたんスよ。



GM:なるほど、すみません、続けてください。



サク:*roll*ワシの信条は「正義(平和、愛)」。うむ、これは迷うことなく肯定じゃな。



GM:皆さん肯定になりましたね。では次は矜持/執着いってみましょう。



スィオネ:*roll*スィオネは『弱者を見捨てない』。どちらかといえば、神官戦士のサクさんっぽいイメージね。でも、スィオネがこういう性格(弱者を見捨てない)だから、サクさんのことも気に入ってパーティーにお誘いしたのかも。



サク:ワシもきっと気の合うヤツじゃと思ったんじゃろうな。



ボラフ:スィオネ様のそういった人徳を、私もきっと敬っていることでしょう。私の矜持/執着は*roll*『自分の生命、利益を優先する』!?



GM:あれだけスィオネ様って言っておきながら、窮地に陥ると自分第一になるw



ボラフ:い、いや、これはきっと、『自分』の中にスィオネ様も含まれるのですよ。スィオネ様がいなければ『自分』ではない、みたいな。



スィオネ:より重い忠誠になってしまったw スィオネはボラフに何をしたんだろう?



サク:ボラフ坊がスィオネ嬢にとっての『弱者』で、それを救ってあげた、とか?



スィオネ:何かピンチに陥っていたところを助けたのかもしれないわね。それ以来慕われているというか、付きまとわれているというかw



サク:じゃあ、ワシの矜持/執着じゃな。*roll*『嘘をつかない』。ありゃ、性別……



GM:嘘はついていないんじゃないですか? 周りが勘違いしているだけでしょう。



サク:「ワシは女じゃぞ?」って言っても信じてもらえない。「またまたーw」って反応されてるのかも。



GM:では、左隣のキャラクターとの関係性表も振ってみましょうか。今回の場合はPC1(スィオネ)→PC2(ボラフ)→PC3(サク)→PC1(スィオネ)をそれぞれ左隣とします。



ボラフ:PC2→PC1で事故らなくてよかったw



GM:そこはもう固定でいいでしょうw 絶対にダイスで決めなきゃならないというわけでもありませんし



スィオネ:じゃあ、スィオネからボラフに対する関係性ね。

*roll*『兄弟姉妹/親族/遠い親戚/義兄弟』。家族のようなものってところかしら。手のかかる弟とか、下手したら子供とか?



ボラフ:一緒に暮らしていたことがあるのは間違いないと思います。私からサク様は、*roll*『勇者/勇気ある人』。

ふむ、お嬢様と一緒に暮らしていたということは、周りにいたのは小柄なタビット族だったのでしょうし、サク様の立ち居振る舞いに頼りがいを感じるでしょう。自分(スィオネ様を含む)の生命、利益を優先する私には、他者のために己を盾にする姿は勇気ある人と思うのかもしれませんね。



サク:スィオネ嬢たちのピンチに身体を張って守ったことがあったのかもしれんのぅ。ワシからスィオネ嬢は*roll*、『信頼している』。タビット族の知識の豊かさとか、従者をつけている振る舞いとか、信頼がおける人物だと思っているんじゃろうな。



スィオネ:スィオネの感覚としては、ボラフくんは従者ではなく、弟か子供だろうけどねw



GM:お次はハプニング表。これもとりあえず1個だけにしましょう。



スィオネ:スィオネは*roll*、『事故や悲劇』→『獣や魔物に食い殺されかけた』!! う、ウサギだからかw



ボラフ:その窮地に私だけでは対処しきれず、サク様に助けてもらったのかもしれませんね。そこで『勇気ある人』と思った、と。

私は*roll*、「秘密の背景」→「”奈落の魔域”で生まれた」。タビット族の中には奈落に関心を持っている者が多くいて、”奈落の魔域”を調査している姿がよく目撃されているそうなので、その調査中だったスィオネ様と出会ったのでしょうか。



スィオネ:これから冒険者になるスィオネが一人で調査はしないと思うから、親とかそのパーティーの人と一緒だったのかも。タビットの親はある程度の年齢になった子を自分の研究の助手として扱うこともあるみたいだし、スィオネは手伝いとかで同行してたのかな。スィオネがボラフくんを弟とか子供と思っていることと合わせると、“奈落の魔域”に入っちゃったジェネレーターがあって、調べてみたらボラフくんが生まれたのかな。生まれたばかりの子は、大人の姿をしていたって『弱者』でしょう、きっと。



サク:ボラフ坊のスィオネ嬢への忠誠は、刷り込みに近いものもあったのかのぅ。ワシは、『事故や悲劇』→『孤児だった』か。それゆえ、イーヴ神の教会でたくましく育ったんじゃな。



GM:結構設定が固まってきましたね。それでは最後に『冒険に出た理由』です。



スィオネ:スィオネは*roll*、『人々を守るため』。すごい、矜持/信条と合わさると、とっても正義の人だw

知識探求よりも弱者救済っていうのは、タビットとしては珍しそうね。



ボラフ:スィオネ様の弱者救済の旅に、このボラフ、どこまでもついて行きます。私は*roll*、『親に反発して』。ルーンフォークの親……肉体提供者? いや、この場合、スィオネ様の私への関係性と比べると、スィオネ様が『親』なのでしょうか。



スィオネ:「スィオネは一人で行くからついて来ないで」って言ってたのに、ついて来ちゃったのかな?w



ボラフ:「なりません、このボラフ、それだけは譲れません!」



サク:ワシは*roll*……『家族・仲間の仇を討つため』!?

快活さが服を着て歩いているようなヤツだったのに、重いものを背負っていたんじゃな……。そもそも孤児だったのは、蛮族かあるいは人族のならず者に家族を殺されたからなのか?



スィオネ:教会で育ちながらも、武芸の方に傾倒していったのも仇討ちが目的だから?



サク:いやー、なかなか面白くなりましたね。サクの出自は全くの予想外です。燦々と輝く太陽のような人間を想像していたんスけど、実は結構深い闇を抱えていたとは。たぶんコレ、普段はにこやかに細目なんですけど、感情が高ぶると開眼して周囲をゾッとさせるヤツっスねw



スィオネ:スィオネちゃんも、引っ込み思案な性格を予想してたんですけど、虐げられている人がいたら、「お待ちなさい!」って言うような感じの、気の強いタイプかもしれないですね。



ボラフ:「ボラフ、懲らしめてさしあげなさい!」って言ってくれるかもしれないw



GM:これぞ、ダイスの楽しいところですね。それではいよいよ冒険に出発しましょう!


一同:おー!

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