魔界テレビジョン
来た頃は面白いと思ってたが人間界のテレビに飽きはてる俺。
まるで実家でデビル煎餅食べて寛いでる気分だぜ。
「何だ?だいたい現世と魔界のテレビは似た様なモノだな」
「今はコンプライアンス重視で守りに入ってるんですよ。
毎日同じ芸人さんや俳優さんがドッキリグランプリしてる感じですね」
「まぁ良い。デビルPCを介して魔界テレヴィジョンを
悪魔探偵様に見せてくれよう」
「コンプラとか無さそうなんですが・・・」
これは・・・土曜深夜32時から大人気放送中の・・・
「ハートキャッチモツピュアだ」
「女の子がお人形?から何か引きずり出してるんですけど・・・
心と言うより物理的なモノ掴んでますね。」
これは視聴者の女の子達が「モツピュアがんばれー!」と応援したくなる
友情と努力と勝利を描く。まぁ現世の魔法少女も似た様な経験をして
ほら、あの芹沢綾さんみたいに暴力を道楽にする様な違法少女になるのだ。
まぁ彼女も事情があるだろうからあまりひどくは言えぬ。
人間の世界はファンタジーをエンターテイメントの題材にしておいて
それらを子供騙しと断じ、大人になる通過儀礼として
都合の良い社会人像を刷り込んでいき
消費者になる為のルールを強要してくるのだ。
実際のところは生きる事がかなりバトルだったりホラーだったり
人それぞれ違うがアクションの連続だ。
子供の想像力と視野を奪う大人達の教育は間違っている。
ひょっとしたら子供の目には澱んだ大人の目では見えない
何かが見えてるのかもしれないぞ。
世の中には精神論で押し通す事があるし
心のエネルギーはやる気があれば無限に出てくるが
普通に生きてる分には心はある程度有限なのだ。
気を遣ったり周りの空気を読まなければ生きていけないが
やっぱりそういうのもやり過ぎると疲れるだろ?そういう事だ。
心と時間は有限なのに、インターネットをやりすぎれば金以外にも
他の事に有効に使える心と時間を容易く投げ捨ててしまうのだな。
人類よ。いい加減、家族や恋人以外の他人は他人でしかないと言う事に気付け。
自分に課せられた宿命に立ち向かって初めて運命が手に入るのだ。
こんなモノ、魔界の小学校で教わる事だぞ。
ましてや限りある命だ。いちいち他人をどうこう言って
それらに時間を割かれているとあっという間に寿命だ。
他人の揚げ足取りが得意な人間ほど自分の中身を見ようとはしない。
誰かを憎んでる時にはお前の憎しみそのものを鏡映しで見ているのだ。
なのに人類は誰も気付きやがらない。
目に見えるモノが全てだとしても現実に辿り着いてない人間と言うのが
この世界に多く見受けられる。脂肪の付いた魂が仕事をしないで
何でも面倒くさがっているといつの間にか自分にまで嘘を付く。
罪人よりは幸福だからと高を括るのは価値観と言う檻の囚人と同義だ。
いつの日か誰かに嘘を付く。その嘘が別の誰かに繰り返される。
その伝言ゲームを繰り返していれば人々の争いが絶えないというのは
良く考えなくても分かる事だろう?
そうでなくても他人と言うのは自分勝手な思い込みで
自分勝手に生きている。悪い事じゃないぜ?自分の人生は自分のモノだからだ。
俺は傷つく度にそれらを言葉に例えた。痛みの箱に刻む名前になるからな。
苦しんできた人の心の中はそういう箱だらけなのかもしれない。
二度と開けたくないだろうに捨てられない。単なるお荷物。
幸いな事に痛みには質量が無い。主観的な感覚なんだよね。
そう。その主観ってモノが人間を左右する。
本当に憎たらしいモノ、恐ろしいモノが
鏡に映る自分だとしたら、お前は正気で居られるかな?
「とまぁ、これが魔界の漫談で使われる鉄板デビトークなのだな。」
「いや、ストレス社会の人類にとってはかなり重たい話ですよ・・・」
魔界に放送コードは無い。悪魔は差別と綺麗事が大嫌いなのだ。
人類よ。見えるモノだけが全てじゃないぞ。非言語的な情報に気を付けろ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます