第二章:生と死のデビル

悪魔とあなたが踊るなら

俺はなんやかんやで人間の感情と言うモノを少しずつではあるが理解してきた。

誰もが不遇な道を避ける為に生きているが結局は不幸自慢をする。

それがアドバンテージだと思い込む。

サバイバル社会を生き延びてきたと言うアピール。



逆に人間どもの図星に中指突き立ててやる。

お前らは手放しの幸福を恐れている。

悪魔にとっての幸福は心の闇だ。人の心の痛みはイチゴ味のオヤツだ。

そうだな。野球で例えるならホームランを打てる甘い球。

格闘技で言えば相手をノックアウト出来るチャンスと言ったところか。

要するにそのチャンスは生き延びて得られたご褒美なのに

それに手を伸ばしてタイミングよく行くと言った事が出来ないで居るのだな。

俺様も美味しいと思ったチャンスを何度も取りこぼしてきたんだぜ。

お前ら、全部マイナス思考だと俺みたいに不幸になるぞ。

一度落ち込んだら全然気分が乗って来ない現象に陥るから気を付けろ!



俺は人間目線の幸福を感じ取ったりすると浄化されて死ぬから心配せずに

とっとと幸せになりやがれ。

逆に不満ばかり言ってると更に不幸な奴らに出くわすってデビル仕様なのが

昔からこの世の中にあるシステムだぜ。

ただ、先の見えない我慢だけはするな。

石の上にも三年とか言って新卒でブラック企業入っても我慢する人が居るけどさ

明日隕石が頭に落ちてきて自分だけ死ぬなんて事を考えて見ろ。

それまで苦しんできた分、全部水の泡だぞ?

お金に執着し続けてケチりまくり貯金を積み立ててたら事故や急病で死ぬと言う

そういう事だって現実にあるんだぜ?


それまでの我慢は何のためだったと思う?

たまには自分にご褒美くれてやれ。

鏡に映る自分が朧気になってたらいよいよ危ないと思え。

死神の総合総社タナトスが呼んでいるぞ

明日死んでしまうって分かってたとしても

人はそれまでの生き方、歩き方しか出来ないもんだ。

いつまでも夢ばっかり見てはいられない。現実とか言う神より恐ろしいヤツは

全て宇宙の気まぐれランチ。なる様になるって感覚で生きて見ろ。力抜け。

大丈夫だ俺は一回死んだ様なモンからこれだけは言える。

死ぬときは自分一人。自分の最期の味方は自分だけ。

悪い夢の様な人生は俺だけで十分だぜ。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る