序章 結婚前夜
side 香恋
結婚は、女の夢。
そんな時代ではないのはわかっているし、自分もそんなこと思っていなかった。
そもそも、私は親に捨てられた女だ。
愛なんて知らなかったし、家族なんてもっとわからなかった。
そんな私にとって、結婚は鬼門だった。
彼と出会い、彼を愛しても、結婚は不安だった。
でも、あの人の言葉が、私の心も前向きにしてくれた。
だから、コロナ渦だし、友達もいないし、費用もなかったけど、できる範囲で結婚式の準備をした。
幸せな結婚をするために……
理想をすべてかなえたわけではないけれど、私は満足だった。
それまで薄暗い人生を歩んできた私からすれば、結婚式の準備で苦労する事ですら幸せだった。
明日はいよいよ、結婚式
ウェディングベルがもう聞こえてきそうだった……
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます