君住む街へ

歩けど歩けど


続くアスファルト


時折、世話の焼かれた


軒先のプランターを目にするが


君と草冠を作った


シロツメクサが恋しい



渡る橋から見える


川の水はいつも濁ってて


トゲウオの泳いでた用水路を思い出し


僕はポケットに握り締めた会社のスマホを


つい投げ込みたくなる衝動に駆られて


どうしようもなくなる



君住む街へ


君の待つ街へ


かえりたい


かえりたい


今すぐ



そして君を抱きしめて


ただいま と言ったなら


おかえり と言うかわりに


抱きしめた腕の力が


強くなるのを


背中で感じるのだろう


きっと



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