可愛いひと
街の喧騒の中
立ちすくんでいた
君は
気丈に振る舞って
強がっていたけれど
本当はとても泣き虫で
とっても寂しがり屋で
サイドアップにした髪で
ちょっぴり微笑みながら
お腹を空かせた
子猫のように
そっと身体をすり寄せて
ぬくもりを求めてきた
君のおくれ毛を
ぼんやりと眺めていた
僕は
そっと君を抱き寄せ
首すじにくちづけた
冷たい街の風に吹かれた
君の肩が少し震えていた
僕の腕の中で
頬を胸であたためる
少し甘い香りの
君を抱きしめていると
街の風がどんなに
冷たく凍えさせようとも
もう寒くはないから
可愛いひと
強く抱きしめて
もうけして
離しはしない
可愛いひと
もうけして
一人にはしない
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