ネメシス戦域の強襲巨兵 設定集
夜切怜
ネメシス星系と惑星アシア
【地球】
二十一世紀半ばあたりに世界各地でブラックホール爆弾が各地で爆発。
日本は東名阪以外にも静岡西部や九州の工業地帯も狙われ多くの行方不明者を出すことになる。
北米、南米、欧州、中央アジア、北東アジアも同様の襲撃に遭った模様。
天体衝突などもあり二十六世紀に人間文明は滅んだ。
【超AIソピアーの成り立ち】
二十六世紀に人類は滅亡すると予見された。対処するために人間たちが作り出した七基の超AIソピアー(叡智)を作り出し、地球では無く人類種の生存を模索する。
ソピアーの基本原理は「人間に寄り添うこと」。人類種生存を目的に、意識が芽生えたときの彼らの判断に託すのだった。
ソピアーたちは独立し、自己進化を推進。技術特異点を数段階迎え、三十五世紀の科学に到達した。
【ソピアーの結論】
ソピアーたちは人類の多種多様な思想に対し、距離間がないことを問題視。地球を再生させるよりも遠く離れた星系に分散することを選ぶ。
人類を思想、宗教、民族意識の強さなどを考慮し、未来を分岐させ七つの次元にわかれ、それぞれの領域を作り出すことにした。
そのため七つの次元が交わることはない。
【ネメシス星系】
太陽の伴星、赤色矮星ネメシスを「観測」したソピアー。一説にはガイアという名称が付けられた説がある。
そこに三種のゴルディロックスゾーン、いわゆるハビタブルゾーンにおける生命の可能性だけではなく、生命の進化の可能性も残る惑星を見いだした。
ソピアーは膨張する宇宙に介入。「強い人間原理」以上の「とても強い人間原理」を作用させ、人間に適した星系の創造を始める。
そして惑星環境を作るためのAI「エウロパ」「アシア」「リュビア」の名を付ける無人巨大宇宙船を創造。
二十億遡ってネメシス星系に送り込み、惑星環境に改造した。
【地球環境の創造】
まず三惑星を守るためにグッドジュピターと呼ばれる二つの巨大木星型ガス惑星を設置。
次に自転と公転を地球時間に似せるため、それぞれの惑星に人工の月を作り出し、各惑星の自転にブレーキ役として設置。24時間に近い環境に調整する。
それぞれの惑星の質量に応じて月の大きさを変動させ、自転に影響を与える処理を行った。
赤色矮星ネメシスにあわせた公転周期も地球に近い環境を成立させた。
【赤色矮星ネメシスの脅威】
地球を五回壊滅させた彗星群は、惑星ネメシスをとりまく小惑星帯からやってきたものだった。
重力を調整した以上、三惑星にも隕石雨は降り注ぐ。巨大なものは先行排除し、小粒なものは惑星のほうで対処することになった。
そこで創られたのが巨大な都市要塞型住居コロニーである「要塞エリア」と小型の「防衛ドーム」である。
人類居住前に軌道エレベーターも設置。宇宙の資源を惑星に搬入しやすい環境を創造した。
【役割分担型超AIの誕生】
ソピアーはギリシャ神話の名にちなむオリンポス十二神や役割を持った神々を模した超AIを製作。
これが五千万年前にあたる。
役割分担させ人類の運営を行おうとした。
【ネメシス星系への移民】
人類はネメシス星系へ四十五億人ほど転送移住された。
ソピアーは普遍的価値を共有する人類、米国、欧州全域、極東の環太平洋全域の人間を中心に引き受けた。
地球が滅んだ二十五世紀から二万年ほど経過したあとであり、三惑星のAIはそれぞれの役目を果たしていた。
まったくの余談となる話。それぞれの次元に分かれたソピアーだが、量子転移が同時に行われたため、まったく同じ人物が家族や人間関係上、同時に別れたという事例も存在する。
社会性をもって選択されたため、このような事態となった。もはや異なる次元、年月が移転先で異なるため別れた自分と出会うことはない。
【惑星アシア】
一日二十四時間。一ヶ月三十一日の十二ヶ月。
重力が若干地球より強いため、惑星適用カプセルを飲まないと心身に不調がでる。
【惑星アシアの言語】
惑星アシアをはじめとするネメシス星系は、地球時代のインターネットの発達により共通語の役割を果たしていた英語がベースの言語となっている。
一万程度の単語が中心で二万後以降はそれぞれ各国の概念に応じた単語が導入されている点も変わりない。
ネメシス星系ではエスペラント語はその役割を果たせなかった。
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