第32話 レジェンドガチャ(2回目)
誇り高き威厳を放ち、見る者に畏怖の感情すら与えるレジェンドガチャ。
またもや俺は、この気高きガチャを回す!
コンディションは今日もバッチリだ。故に不安は無い。
レジェンドガチャの前に立ち、魔石(大)を投入する。
レバーが光った。
「前回は大当たりだったが、今回も当然大物を狙って行く!」
いくら何でも、そう毎回大当たりは引けまい。
だがこれはレジェンドガチャだ。
例え青だったとしても、満足の行くアイテムが出る可能性は十分ある。
故に恐れることはない。
心を空にしろ。精神を研ぎ澄ませ。宇宙を感じろ。
・・・ココだ!
ガチャコン
「くっそおおおおおお!緑かーーーーーーーー!」
覚悟はしていたが正直悔しい。
しかしレジェンドの緑だから、まだわからんよ!
カードに書かれている文字は【魔道具】
「魔道具だと!?ワンチャンあるぞこれ!」
出て来たのは、用途がまったくわからないアイテムだった。
何だろう?見た目じゃさっぱりわからん。鑑定してみよう。
[小型通信機]
:遠く離れた相手と会話をする事が出来る。評価A
:親機1個 子機10個
:親機と子機の間でのみ会話が可能。
:番号が振られた10個のボタンを切り替えて使用する。
:親機からの発信は、1を押せば1の番号の子機に繋がる。
:衝撃耐性 魔法耐性 炎耐性 冷気耐性 防水機能
「クッソ有能じゃねえか!」
これがあれば、まず尾張と三河で交信が可能になる。
子機の一つをミスフィートさんに持たせれば、離れた場所にいても連絡が取れるので、遠距離でも連携を取ることが容易となる。
密偵に子機を持たせれば、他国の情報も即座に筒抜けだ。
もう完全に戦争向きのアイテムだな。しかも子機が10個もあると来たもんだ。
流石はレジェンドガチャ。緑カプセルだったのにまるで隙が無い。
これは大いに活用させてもらおう。
さて、今日のガチャはもうこれで終了。
デュラハンの所に行って帰って来ただけの魔石しか溜まってないのだ。
でも朝起きてすぐガチャりに来たので、時間は大いに余っている。
3階ボスの偵察にでも行ってみっかな?
・・・・・
ということでやって来ました。3階ボス横の部屋に。
ドラゴンの次がデュラハンだったので、3階は更に強い魔物なのだろうと予測される。
よし、近くまで行くぞ。
名前 :バフォメット
これも知ってる名前だ。
見た目は黒山羊で槍を持っている。あ、羽も生えてんな。
すげー強そう・・・。なんかもう悪魔って感じだし。
ん?なんかこっち見てねえか?
バリバリバリッ!
「ぐあああああああああッッ!」
な、何だ!?俺は魔法をくらったのか!?
とにかくここに居てはマズイ!撤退だ!
バリバリバリッ!
「ガハッ!!」
もう一撃、雷をくらった。
に、逃げろ・・・。
追いかけては来なかったので、何とか隣の部屋に逃げ帰った。
「ぐぅッ、いってェなあ・・・」
あの魔法はヤバイ。初めてくらったけど、あんなの何発も耐えきれねーぞ。
服は・・・、流石赤い流星の衣装だけあって破れてはいない。
しかしまいったぞ。あんなヤバイ魔物、どうやって倒したらいいんだ?
盾でも持つか?でも今更盾を使うってのもなあ・・・。
あ、そうか!単純なことだ。この服を強化すりゃいいんだ。
最強の武器は作ったが、この衣装に頼りすぎて防御を疎かにしすぎたな。
そうと決まったら、部屋に戻って付与しまくるぞ!
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やっと完成だ!色々と集中しすぎて、またもや一ヶ月以上かかってしまった。
[赤い流星セット]
:これを着用することにより、3倍の速度で動けると言う伝説がある。評価SS
:上着、ズボン、ブーツ、ベルト
手袋、ゴーグル、ヘルメット、マントの8点セット。
:フル装備で全パラメータ5%アップ
:斬撃耐性+++ 刺突耐性+++ 衝撃耐性+++ 魔法耐性+++ 炎耐性+++
雷耐性+++ 熱耐性+++ 冷気耐性+++ 汚れ耐性+++ 精神耐性+++
:自動修復(大)サイズ自動調節 防水機能 消臭脱臭機能
もうこれ以上が無いくらい、完璧な防御だろう。
元の性能が良いせいか、大量に付与出来るスペースがあった。
なので雷耐性、精神耐性、刺突耐性を新たに追加。
もはや最強としか思えないレベルの服だ。
ならば、普通の服を強化して使えばいいんじゃないか?ってのも少し考えた。
でも普通のって作業着しか持ってないし、セット効果5%の存在が非常に大きい。
そして何よりも、この服って素晴らしく着心地が良いんだよ。
正直な話、赤い流星生活に慣れ過ぎて、むしろ気に入ってしまっている。
ガチャから手に入れた服ならば、着心地も良さそうだから、チェンジするのもありだろう。だが普通の服にグレードダウンは、ちょっと無いかなーって感じだ。
まあいいさ、とにかく赤い流星の服が無敵になった。
バフォメットのクソ野郎を、叩きのめしに行こうじゃないの!
「よお小烏丸!相変わらず赤い流星やってんなあ」
・・・・・・へ?
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