零が一になるまで。

紫陽(しゅう)

第1話  プロローグ

「いじめはどうしたら無くなるのか。」

 小学校か中学校の間に一度は問われたであろうこの問題。

 あなたはこの問題にどう答えましたか?

 覚えてないなら今はどう答えますか?

「一人一人がいじめについてよく考えて、いじめを起こさぬよう意識する。」

「いじめられている人又は、いじめている人を見たら、近くの大人に言う。注意する。」

「気軽に相談できる場所を作る。」

 そんな回答がほとんどでしょうか?

 でも、その対策をして実際にいじめが完全に消えた所をあなたは見たことがありますか?

 あるならこのプロローグをもう飛ばして下さい。



 ない人へ、

「一人一人がいじめについて考えたらいい」

 でも一人一人意見は違うし、意識したところでまた考えの分裂が起きる。

「いじめられている人又は、いじめている人を見たら注意する」

 実際に見て見ぬふりをしていませんか?

 誰かが言ってくれる・・・。なんて思っていませんか?

「気軽に相談できる場所を作る」

 作ったとしても足がすくんで相談できない人もいる。

 ネットの匿名相談はインターネット環境が揃っていなければ相談はできない。

 この考えは全て破綻していませんか?

 今までの考えを否定してすみません。

 でもこれが俺の考えです。

 いじめはどうして起こるのか。

 いじめている人の心情はどのようなものなのか。

 いじめているのを見て見ぬふりをしていた人はどんな気持ちだったのか。

 あなたは考えたことがありますか。

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