第4話:傍観者:つまりは嵐の中のハンパ者
ブイが
行き場を無くし、風に
体育の授業。
バレーボール。二人一組でトスの練習。
今岡が一人とり残される。
どう見ても不自然だ。
女子は偶数で割り切れる。
西野と八坂が強引に3人でトスの練習をしている。
教師も何も言わない。
だから今岡は一人トスを上げる。
ボールを指で
今岡に
たまらんなあ……。
やりきれない。
もし今岡を私のトスの相手に入れてやったら、今度は私があのライトを浴びることになる。
尻の穴がもやーっと熱く
正直怖い。
どんな気持ちなんだろう?。想像もつかない。
耐えていけるんだろうか?。
ただ見てやり過ごすしか
昼休み。
一人弁当を食う今岡。
メシの味なんてしないだろう。
チャリッと今岡が
直射日光に当たる冷えた弁当の
ジャケットの紺色に
それでも今岡は口に入れる。入れ込むしか仕方がない。
そして、やさぐれてガムを噛むようにくちゃくちゃと
その音が私の耳元にへばり付く。
スパゲティのミートソースのケチャップの酸味が胸を突いた。
私は一応、同じ演劇部の女のグループに入れてもらっている。
セコい幸せ。
あまり群れるのは好きではないが、こういう光景を
煙たい野郎だ、私……。
一匹が好きならとことん一匹で貫くべきだ。
でも、できない。
甘いんだ、しょせん……。
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