1日目

プロローグ


 高校三年生の俺―綾薙拓真あやなぎたくまは高時給のバイトを探していた。


チラシを見るとそこには人員不足、日給1万円の文字。


これはするしかないだろ、と思いバイトで応募し、無事採用。


ただ、管理人三人、学校にいる間以外の時間はそこにいなきゃいけないのが億劫でハードだったが。


女子寮という所は見落としてた部分もあったし、知った後も別に男が管理人でも何不自由も無いだろうと安直な考えをしていた。


寝泊まりする所も別で用意されてると勝手に思っていた。


その時の俺は詐欺じみている所は疑いもしていなかった。


少し楽しみな気持ちも混ぜこんで、美少女一人くらいはいて欲しいな~と心弾ませ、女子寮に入った。


その寮は個室別になっておらず、大部屋がどーんと構えていた。そこには可愛い文字で『おんにゃののお部屋だょ』の文字。戸も大きかったけど、勇気を出して開けようと心の準備をする。


必要なチェックシートと筆記用具とその他衣類等の持ち物は忘れずに持ってきた。


靴を下駄箱に入れ、部屋の戸を開けると――

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る