第37話 武器調達
俺は地下鉄から出た後、さっき乗り捨てたバイクに乗って最寄りの警察署へ向かった。
外に出ると世界探偵に衛星カメラで監視されるかもしれないが構わない。どうせ奴らにできることなんてない。
それよりも早急にやるべきことがある。
時間停止したこの状況下でも行動できる敵能力者がいるという前提で、戦う準備をしなくてはならない。
というわけで、俺は警察署で武器を調達する。
まずは拳銃と警棒。
それから防弾チョッキだが、私服の上に着ると不格好だな。どうせなら警官の制服一式いただいておこう。
警官姿なら多少は相手を威嚇する効果があるかもしれないしな。
ついでに、地下にある射撃訓練場で拳銃の試し撃ちをする。
思ったより難しい。
10m先の止まった標的にもなかなか当たらない。
動く標的に当てようと思ったら、かなり引き付ける必要があるな。
できれば連射式の銃がほしいところだが、街中の警察署では手に入らないな。
次は自衛隊の基地に行くか。
いや、待て。
この状況下で俺の他に動ける奴がいるとしたら、そいつも同じように武器の調達を考えるんじゃないか?
下手をすると自衛隊の基地で鉢合わせなんて可能性もある。
でも、俺と違って、いつ停止が解けるか分からない状況でそんな大胆に動けるか?
さっき数秒だけ解いたのも相当なプレッシャーになってるはずだ。
しかし、報酬がデカい分、リスクを犯してでも有利な立場になりたいと思う奴もいるだろう。
結局、そいつの性格次第か。
分からないことをいくら考えても仕方ない。
今はとにかく動いてみよう。
のんびりするのは勝利してからでいい。
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