3分で読めるショート文学の詰め合わせ

いかすみ

「完璧」な神様

桜は満開

初々しい雰囲気に包まれていて

でも、上を見上げると曇り空


それをもっと上から見下ろしていた神様は

完璧でない春の景色が気に食わなかったらしい


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再構築ヲ開始シマス。


桜は満開

うららかな春の陽気

でも、人々にはどこか元気がなくて


それを見下ろしていた神様は

完璧でない春の景色が気に食わなかったらしい


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再構築ヲ開始シマス。


再構築...


再構築...


・・・・・・


幾度となく再構築は繰り返されました

その度、完璧でない春の景色は消去され

やっと得られた完璧な春の景色


でも、神様は面白くありませんでした

せっかくの春なのに

完璧であることが果たしていいことなのでしょうか


完璧とは一体何なのでしょうか


完璧であることは、果たして夢を与えることができるのでしょうか


神様は気づきました


完璧でなくてもいい


みんなが笑っていられればいい


笑って、来る未来に夢を抱く


時には完璧でないこともある


でも、それを笑い飛ばして前へ進めばいい


それに気づいた神様は


初めて春の陽気を感じたのでした

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