第88話 最高裁判所判事の任命:2024年1月

(南山首相が、最高裁判所判事に、女性の裁判官を任命する)


2024年1月。東京。首相官邸。


洋子は、最高裁判所の判事の任命書類にサインした。久しぶりの女性判事の任命である。

先日の女性サミットでも、法曹界のジェンダー問題が大きく取り上げられた。今後、法曹界のジェンダー問題にも、経済制裁がなされるのだろうか。法曹界と経済制裁はなじまない気もするが、他に打つ手が無ければ、落としどころはそのあたりになるのかもしれない。

最高裁判所は、長官1人と、判事14人の最高裁判所裁判官からなる。

定年は70歳だ。1965年以降は、全員が60歳以上から選ばれて、さかのぼっても、50歳以下の者が任命された例はない。これでは、ジェンダー差別だけでなく、IT化への対応も容易ではない。

ナスダックを作ったように、従来の裁判所はそのままにして、デジタル問題専門のデジタル裁判所を作った方が、現実的かもしれない。

いずれにしても、内閣が出来ることは、最高裁判所の判事の任命だけだ。女性判事を1人ずつ増やしていくことしかできない。


一方、性犯罪を取り扱う女性裁判所の法案も進めている。これは、現在の裁判所の制度の中に、ラッパー(wrapper )をつけるだけだ。リモート国会法案と同じように、リモート裁判所法案が通れば、大きな問題はなかった。


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