武田家滅亡を阻止せよ‼️

@rainonet

第1話

第1章 諏訪国誕生編 


1539年3月、甲斐国 躑躅ヶ﨑館


「目覚めたと聞いたぞ大丈夫なのか?」

「心配したのですよ。」

両親が慌てて室内へと入って来たので俺は返事をしたのであった。


「父上。母上。迷惑をお掛けしました。もう大丈夫です。それでですが父上と母上にお話があります。まずは私の手を握って貰えませんか?」


二人は左右から私の手をそれぞれ握ると二人へと武田家滅亡のビジョンが流れたのである。

「なっ何だ此れは….」

二人は急に流れてきた映像に戸惑っているようだった。


「今の映像は武田家の未来です。ある神様が武田家の未来に悲観し未来を変えるようにと特別に見せて頂きました。その未来を変えたいので頼んで特別に父上と母上にも見せて貰ったのです。」


「私は理解しましたわ。こんな悲惨な未来を知った以上は全面的に協力します。」

「うむ。私も父親として武田家の当主としても全面的に協力しようじゃ無いか!!」

「ありがとうございます。父上。母上。」


「それで父上と母上に頼みたい事があるのです。そのある神様からの加護を得る為にもある事を頼まれました。それと何で武田家滅亡へと至るのかも教えて頂いたのです。」

「うむ。それで?」


「先ずは父上に対してお願いしたい事ですが…。ある理由から未来において私と父上は仲違いし父上に私は殺されるのです。それを阻止する為です。そしてある理由から今川家との同盟する事は辞めて欲しいのと未来において越後の長尾家にある1人の男性が現れ武田家にとっては最悪な当主となるのです。その男が亡くなる迄は長尾家と直接戦うのは駄目です。」

「分かった。覚えておこう。」


「それともし同盟するなら最終的には婚姻同盟となります。相手は相模の北条家と尾張の織田信秀殿との三角同盟です。武田家の姫つまり黄梅院を北条家の適男に北条家の早川殿を織田家の適男に織田家の市姫を私の嫁として同盟を何れは結ばなければならない事になります。」

「それじゃあ。後継者であるお前の嫁はきまっているのだな。」

「そうなります。」




「よし。決めたぞ。何があろうとも武田家の後継者は義信とする。」

「ありがとうございます。父上。」


「それと2つ目ですが此れは神様の頼まれごとと直結するのですが信濃の事です。我々が信濃を責め得るべきなのは伊那郡と諏訪郡と筑摩郡の深志城と林城から南のみとなります。それで我々が崇めるべき神様はミシャグジ様と言います。」

「うむ。それは何処の神様じゃ?」

「諏訪大社に奉られている神様となります。」


「それで母上に頼みたいのですがその頼みの為にもその後の為にも母上の実家との関係の強化が必須となります。なのでその為の協力をお願いしたいのです。」

「分かりました。協力しましょう。」


「甲斐国と信濃の今あげた所を併せて諏訪国とする事で我々に加護を与えられるとの事です。神様もその為に全面的に協力してくれるとの事です。それと同時に諏訪家は諏訪大社の宮司とするようにとの事でした。そして海野家と同盟を結び信濃は海野家の支配下にさせ我々は直接関与するなとのことです。」


「そして同盟してからの其々の進むべき道は北条家は駿河と関東を織田は三河と遠江でその後は長島を得てから志摩から紀伊を攻めさせその後四国に進ませよとの事です。大事なのは織田家の西進を阻止せよとの事です。」


「つまり武田家の今後の指針は諏訪国とした後に婚姻同盟を結び美濃を攻めその後伊勢の松坂辺りまでは確実に押さえよとの事です。その後伊勢や近江を手に入れ京を目指す事になります。」


「うむ。分かった。そうなれば先ずとりあえずの対象となるのは高遠と木曽家と小笠原氏となるな。まぁ先ずは諏訪家との交渉からとなるな。」


「そして京にいる主上である陛下に働きかける為に私の実家との関係を強化するのですね。」

「その為に即位の礼や他の諸々の儀式は勿論御所の建て替え等を行い諏訪国とするのと父上を諏訪守として官位を得るようにとの事です。」


「金が掛かるが仕方が無いな。」

「そして残りの信濃を取ろうとすれば必ず長尾家と争う事になりますのでそれは回避します。」

「それは当然だろうな。」


「この話は本当の事だと父上と母上に示す為に産まれたばかりの弟の事ですが最初から目が見え無い状態なので二人は苦しんでいるし私も悲しいです。なので2年後の弟の誕生日を迎えたら諏訪大社に武田家で奉納し弟と共に三日間参拝すれば多少は回復させるので其れを持って証明としたいとの事です。」


この後話し合いが終わると父上と母上は部屋を出ていき俺はその後すぐに今後の事を思いながら深い眠りについた。

こうして俺の新しい転生生活がスタートする事となった。



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