はじめに

とある日を境に、世界中で“魔物”が出るようになった。


“魔物”といってもゴブリンやオークなどのモンスターではなく、物の怪や妖怪の類に近いものだ。


そんな魔物による被害が広がっていく中で、とある職業が生まれた。


祓魔師ふつましだ。


はらうと書いて祓魔。

何をする職業かは説明せずともわかるだろう。


彼らは次から次へと舞い込んでくる依頼をこなしまくっている……わけではない。


彼らの忙しさは探偵と同じようなもの。


魔物がでるといっても全てが被害を出すわけではないのだ。


また、霊と同じように視えない人もいる(霊と比べると少ないが)。


視える魔物全てを恐れ、いちいち祓魔を依頼するような暇人はごく稀である上、どちらかといえば受け入れる人が多いため、祓魔師は基本的に暇なのである。


祓魔資格というものが存在し、ヤブを減らすことで、きちんとした者に仕事がまわるようにしているとはいえ、依頼の総数が少ないため祓魔師一本で生計を立てている者は非常に少ない。





この物語はそんな祓魔師を本職とする男(凄腕)とその助手の日常ひにちじょうの話である。

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