迷惑な隣人

 目指すは、四階の角部屋。美人って大変だなと遺体を避けつつ階段を登るユキは考える。エレベーターは動いていたが遺体と一緒に密閉空間は御免だ。


「こんにちは、引っ越しですか?」

「ええ、もう私以外住んでないから」


 人間を死に至らしめる体臭と息を生成するブロンド美女は荷作りしながら応えた。悪臭ではないから、余計質が悪い。

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