勝てない勝負


「ね、勝負しよ」

学校からの帰り道。突然の言葉に僕はポカンとする。

「勝負?」

「どっちが先に恋人作れるか!」

「はぁ?」

「ほら私たち相手いないからさ」

「いや意味がわから、」

「スタート!」

「おい」

駆け出した君の背中。そんなの僕の負け確じゃないか。

君は振り向いてくれないんだから。

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