第二部(朗読)あなたの娘より


 ■ 娘からの手紙




 これがあなたの最後のメッセージでした。


 おとうさん。天国か異世界かどこかに行ってしまったおとうさん。発栗一太ぽっくり・いったさん。


 私は貴方を恨みます。


 貴方が亡くなる直前、私は貴方の交際相手カノジョだった渡真都和わたしまつわのお腹に宿りました。

 母は貴方がどこかに生きていて、元気な姿で帰ってくると強く信じながら私を女手一つで育ててくれました。


 過労死ラインを超えて働く母を助けるために私は苦学を重ねました。

そして念願の国立宇宙開発機構に入りました。

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