第4話「帰還」

母なる星は、遥か彼方

此処には小石ばかりの地表であって、

河原の跡も残していた


上空の星は、きらりきらりとなって、

まるでルビーかサファイヤのような、

宝石を見せていた


足下の粉末のパウダー

僕が底につくと、

ギュッ、ギュッと鳴った

目を閉じれば、

かつての大河の音が聴こえてくるよう

さらさらと流れて


ふっと、調査していた事も忘れて、

小石につまずいた


転んだ先には蝶がいた

鮮明な液晶に映るその姿は、

やがて飛び去って

かつての星に飛んでいった


いつまでも見つめて、

大河の音に気がついた


そうしていると、

帰還の日は、近づいているのだろうか

そう考えずにはいられなかった

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