⑨一緒に生きてみたい。


 私は変わり者だと人から言われる。


 しかし、何が変わっているのかは私自身はわからない。


 きっと今私が密かに目指していることも、きっと現在の一般的な感覚からすれば『変わっている』と言われる要因の一つなのだろう。


 何を目指しているのかと言えば、私は片親を目指している。


 というのも、私と一緒に生きてくれる『孤児』と呼ばれるの方がもしいてくだされば、そうしたい。


 当たり前のことだが、無理強いは絶対にしない。


 感情論だけではなく現実的に長期的に多角的に……そして何より本人の意志を何よりも大事にしていきたい。


 私個人の考えとして、ずっとわからなかったし、理解できなかった。


 異性と結婚して子を授かって、育てる、それが家族。


 遺伝子上、自分の子しか大切にしない。


 もちろんこの世が、そういうものばかりではないのはわかっている。


 が、そういう考えがまだまだ大多数でそれによって孤独に生きている方々も多く、孤児の社会問題がまだまだ解決しないのも事実だ。


 私は別に社会も世界も変えたいわけじゃないが、そういう事実があって、現在の社会平均の家族のあり方がよくわからないからこそ、できることもある。


 そう思うからそれを目指して行動している。


 私を人が何と呼ぶかは私には正直どうだっていい。


 ただこんな私とでも一緒に生きてくれるという方が、もしもいてくれれば、それは私にとってはこの上なく嬉しいことだ。


 

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