第7話 十三回忌

「十三回忌(亡き兄への思い)」


十三年前の

今日も

空がまっすぐに晴れ渡り

緑の匂いが

力強くたちこめて

初夏の命が輝いていた


兄は

静かに目を閉じて

白い

花びらに埋もれて

不思議な

綺麗な景色の中で

すすり泣きを聞いていた


あれから

十三年が駆けていき

何一つ

変わらない情景の中に

年老いた人達が

思い出だけを

語っていた


あの頃の僕たちは

すっと

仲良しだったじゃあないか

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