第4話 葉書一葉

「葉書一葉」


見覚えのある

悲しい

拙い文字が

苦しいほどに

僕を呼んでいた


おとうさん

こんど

いつ

あえますか

いつ

きて

くれますか

いいこに

しているから

きて

ください


ごめんね

息子

お父さんはもう

君の

おとうさんではないのです

もう

会えないのです


返事を出すことさえせずに

カバンの奥に

しまい込んでいる

葉書一葉

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