STEP:8
「私を連れて逃げて!」
舞台の袖で鶉がそっと囁いた。そんな事だろうと鵲は内心ほくそ笑んだ。
他人の許婚者を身籠るなんて…。
「墜落事故は蒲生の自演だ。彼は探査計画を御破算にする腹積もりだった。
ワームホール、召喚門。二種類の跳躍航法に細工を施し失敗させた。科学、魔道両方の面目を潰し、
そして墜落現場を地球でなく無垢と思わせ、綾に結界を指示。
無垢破壊用の電気分解装置を故意に船外へ持ちださせた。
船長が射殺を命じ、僕が躊躇する事を見越して『撃つな』と言った。僕は撃った。
過剰に排出された酸素が機体から漏れた燃料を誘爆させた。
後は彼の筋書き通りだ。出入りの亜人医でなく衒学の頂点に君臨できた。
そして、無垢に鉄人を送り込もうとしている。人類を脅かす衒学の私兵として」
僕は悪事を白日にさらしてやった。
しかし、蒲生は平然としてやがる。
「…などという意味不明な発言をしており。悪霊の干渉排除は今後の課題であります」
この厚顔無恥め。
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