STEP:3
目覚めれば白。僕は純粋な世界に生きていた。苏格拉底號が爆散した瞬間に無垢へ召されたのだ。
そして人類の代表として無知の智を授かる名誉を得た。宇宙には破壊と再生、善悪だけで図れない価値観がある。
考えてみれば人間は可哀想な生き物だ。二つの眼球は遠近一つの焦点に絞られる。木と森を同時に観測できない。
彼らは複数の五感を共有して木と森、そして灌木、不連続な視点を合一し、昇華出来る。ああ、言葉では不十分だ。
すると彼らが適切な語句で支援してくれた。
そう、愛だ。何もかも慈しみ、援助を惜しまない究極の福祉。それには苛烈で残酷な仕打ちも含まれる。
感情が鈍磨した知性は死に体だ。なぜなら痛痒は警告であり、罪は誤謬の指摘であるから。悪意は知性を駆動する。
そして僕は僕自身の過失を赦した。綾を射撃した事を。過ちは訂正されねばならない。だから僕は手を加えた。
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