転生なんてしてやるもんか
@migakasoma
第1話
池沼 生、15歳。僕の人生は屑だった。誰からも酷い対応。愛なんて貰ったこと一回もない。もっと優しくて、頭が良くて、違う家に生まれていたら今頃まったく違う人生を歩んでいたことだろう。
何回か自殺も考えた。父が知らない人と子供作って出て行った時。母に面と向かって死ねと言われた時。学校で一人で育ててた文鳥をクラスメイトが踏み潰した時。事故のふりしてボールをぶつけられた時。
でも自殺はしなかった。生きてきた。
それなのに、今僕は、足を踏み外して、駅の階段を、転げ落ちている。痛い。体はどうすることもできないのに、頭だけ妙に冴えている。パンっと叩きつけられる、だんだん意識が薄れて…
気がつくと僕は、まったく知らない街にいた。洋風の服装。駅で転げ落ちたはずの自分も普通に生きている。転生みたいなものだとすぐに気づいた。ここなら、今の辛い状況を抜け出せる。けど、けど…
嫌だ。向こうの世界で死んだつもりはない。逃げない、こんなふうに。
自分が育ってきた世界で生きて、偉くなって、僕に酷いことをしてきた人を見下す為に。僕は性格が悪いから。だから、
転生なんてしてやるもんか
転生なんてしてやるもんか @migakasoma
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