第21話

「姫さまには言ってあるから、奴隷を買いに行くぞ。」


 とぐれ子に言われて連れられていく俺。付き添いは短髪。王城に入れて大丈夫なのか気になるところだけど、奴隷を買うからという理由で俺らの住む部屋は離れになった。

 なんでも攻撃手段が無い俺らには護衛する人物が必要だとは思っていたけど、いかんせん姫さま派閥は人手不足なので困っていたらしい。奴隷はしょうがないと結論付けたようだ。


 奴隷。エルフとか、巨乳さんとか、獣人さんがいるんだろうなぁ。耳とか、おっぱいとか、しっぽとか触れるんだろうなぁ。買って世話して貰ってイチャイチャ、イチャイチャ出来るんだろうなぁ。そう思っていた時期がありました。


 だって綺麗なお屋敷に綺麗なお姉さんが対応してくれるんだもん。思わず期待が昂りますよ。てかこのお姉さんが奴隷商人なんだって。で首輪を着けている人達は全員奴隷。ヤベェ美人がいっぱい。


 話せないから、ぐれ子にお任せ。


 お金渡して出された奴隷は、瀕死のリザードマンでした。


 どうしてそうなった……。ここは貧乳エルフが魔法が使えて、でも呪われているとかだろうが。他にも色々なシチュエーションがあるでしょうが?!爬虫類ってなんぞ?瀕死って売るなよ!!


 俺に発言権はないらしい。急いで王城に戻って、新しい部屋で治療という名の拷問をリザードマンにほどこした。


 先生を呼んで、特製のポーションを浴槽みたいなところになみなみ入れて奴を沈める。口が水面から出てきたらポーションを飲ませる。窒息死しちゃいそう。見た限りどこもかしこも悪そうだから、大人しく拷問をうけてくれ……。

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